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木の屋石巻水産

木の屋石巻水産

1957(昭和32)年に石巻に創業し、すでに半世紀以上も水産加工品を作り続けている老舗の缶詰メーカー。
国内有数の水揚高を誇る石巻漁港周辺には数多くの水産加工メーカーが工場を連ねていたが、木の屋石巻水産もそのひとつだ。

石巻は国内有数の捕鯨基地としても知られており、木の屋石巻水産は看板商品である「鯨大和煮」とともに成長してきた。そのシンボルとも言えるパッケージデザインは、赤地に鯨肉の写真が入った縦長の缶。全国的に広く販売されていたので、目にしたことのある人も多いだろう。

木の屋石巻水産

津波の被害を受け工場は全壊してしまったが、このデザインを模した貯蔵タンクが工場から300mも離れた漁港の目抜通りに流れ着き、石巻の被災のシンボルのように報じられた時期もあった。
その後、このタンクは少しだけ移動して中央分離帯の上の安全な場所に安置され、今後どのように扱っていくか検討されていたという。

 

木の屋石巻水産

同社営業部の鈴木誠氏によれば、当初は復興のシンボルとして、新しい工場ができた際に敷地内に展示したいと考えていたという。しかし移動には膨大な費用がかかることがわかり、従業員の給与もままならない中でそれは難しいと判断。市民の「被害を思い出したくない」という感情にも考慮して、2012(平成24)年6月に解体することを決めた。

 

木の屋石巻水産

震災から間もない頃、津波の被害にあった工場の倉庫内に、大量の缶詰があることがわかった。
容器は泥だらけ、傷だらけだが、試しに食べてみると中身は問題なく、「この缶詰をなんとかしたい」という気持ちが、社員の中にも強くなっていったという。

社員たちは、広い範囲に流されてしまった缶詰を毎日回収し、丁寧に洗った。流された100万缶のうち回収できたのは40万缶。そのうち、洗って商品に至ったのは23万缶だった。もちろん社員だけではとても手に負えず、ボランティアの協力によって為し得たものだった。

木の屋石巻水産

この23万缶はパッケージすら無いものだったが、「希望の缶詰」として全国に向けて販売され、すぐに完売した。その売上は社員の生活費となったほか、市内の避難所にも届けたという。命を繋いでくれた鯨缶に感謝の気持ちを忘れず、木の屋石巻水産の皆さんは今も再起に向けて、諦めることなく奮闘している。

「支援に頼ってばかりではいけない。私たちは必ず、自分たちの力で復興する」。それが社員全員の信念であるという。

木の屋石巻水産

努力は徐々に実り、震災から5ヵ月が経過した頃、木の屋の看板商品である「鯨大和煮」が復活。自社工場は壊滅的な被害により復旧に時間がかかるため、他の業者に生産を委託し、OEMとしての供給が始まったのだ。缶の形こそは違えど、昔と変わらない味が蘇った。
さらには東京の若手クリエーターらの力を借りて個性的なデザイン缶を売り出すなど、震災前には無かった新しい取り組みも始めている。

サバ

震災前は鯨以外にも、金華山沖であがる「金華さば」やさんま、いわしなど、地元の魚の缶詰も多く取り扱っていたが、これらの復活は、自社工場の再開を待たなくてはならない。自社工場については、現在、海のそばの1次加工工場と、海から離れた美里町の2次加工工場の2カ所での再開を目指している。

木の屋の缶詰は「フレッシュパック」といって、漁港であがった魚を冷凍することなくそのまま缶詰にするという方法をとっている。そのため、漁港のすぐそばで1次加工をするための工場が必要なのだ。

木の屋石巻水産

現在、木の屋石巻水産の仮本社は吉野町地区に置かれている。ここも、1階の天井近くまで津波が襲ったエリアだが、現在では店内は片付けられ、多くの鯨缶ファンや復興ボランティアからの応援のメッセージが飾られている。これらのメッセージが木の屋社員の励みにもなっているそうだ。

木の屋石巻水産

仮店舗では、復活した鯨の缶詰の販売を行うほか、刺身用にも使える冷凍鯨肉、鯨肉を使った同社オリジナル「鯨カレー」なども販売している。以前行っていた「木の屋鯨祭り」も復活し、徐々にかつてのにぎわいを取り戻しつつあるようだ。

木の屋石巻水産

支援の形はなにもボランティアや寄付だけではない。「商品を購入してくださって、その美味しさを理由にリピートしていただけるのが、支援される側としても本当に励みになる」と鈴木氏は語る。商品はインターネットサイトからの通信販売も行っているので、工場の復活を支援するためにも、是非一度、「鯨大和煮」の美味しさを堪能してみていただきたい。

工場再開の折には、石巻であがった新鮮な魚を、フレッシュなまま利用して製造するさばやさんまの缶詰で、また違った美味しさを楽しませてくれるだろう。

木の屋石巻水産
所在地:宮城県石巻市魚町1-11-4(石巻本社工場) 
電話番号:0225-98-8894(石巻本社工場)
電話による注文 : 012-05-1237(平日 9:00〜16:00)

http://kinoya.co.jp/

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