ちっちゃなクレープ屋さん

盛駅の少し北側にある、文字どおり小さな小さなクレープ屋さん。イートインスペースは4人掛けのテーブルがひとつのみだが、カフェらしいふんわりとした優しさが漂い居心地がいい。

ちっちゃなクレープ屋さん
この店を営むのは若き木村夫妻。「二人で一緒にできる商売を」と結婚を機にこの店を開いた。
震災ではひざ辺りまで津波の水や泥が来たそうだが、辛うじて営業に必要な設備は難を逃れた。その後も停電や断水の日々が続いたが、遠方に住む兄や親戚からのサポートもあり、4月末から店舗の営業を再開。再開後は、市内の避難所を回ってクレープを焼き、小さな幸せを届ける活動を行ってきた。

震災から1年経った今でも、ご主人は復興のために重機を動かす日々が続いているそうで、夫婦一緒にクレープを焼けるのは週末だけ。それでも、奥さんには再び震災前と同じようにクレープを焼けるという、ささやかな幸せを噛み締めるような、素敵な笑顔があった。

ちっちゃなクレープ屋さん

この店のクレープは、ご夫婦の人柄を映したかのように、優しい風合に仕上げられた品々。クレープに使う生クリームとカスタードはすべて手作りで、砂糖は控えめなので、クリームたっぷりでもペロリと平らげられる。クレープの種類はおよそ50種類ほどもあり、中には「ツナエッグ」「サラダチキンハーブ」などサイドイッチ感覚のものもある。
例年、椿の時期に登場する「椿クレープ」(400円)は、葉にワカメ入りのチョコレート、花芯には特製のカスタードを使い、ピンク色のクレープで巻き込んだもの。まるで本物のような愛らしさだ。椿クレープ特製カスタードは市内の養鶏場「アマタケ」の卵を使って丁寧に炊き上げられたもので、ふんわりと漂う卵の香りが絶品。
「世界の椿館・碁石」で開催される「つばきまつり」では、出張販売も行っているそうだ。

ちっちゃなクレープ屋さん
このほか、三陸鉄道への寄付金が含まれている「三鉄クレープ」(380円)も人気の一品。
三鉄の車体の色をイメージしてイチゴとブルーベリーのジャムをあしらい、クリームの海の上をウミネコが飛んでいる。かつて使っていたウミネコの抜き型は津波に流されてしまったそうだが、兵庫県のある業者さんが過去の写真からこの型を再現してくれたそう。
三鉄の包み紙は、現在は運休中の三陸鉄道盛駅の駅長さんが、「是非使ってほしい」と自らが届けてくれたことがきっかけで使い始めた。まさに人の“絆”が復活させたクレープである。
手作りならではのモッチリと優しい美味しさ、芸術品のように美しい椿のクレープ。そして何よりも、素敵な人柄のご夫婦。大船渡を愛してやまない二人の、小さなクレープ屋さん。是非一度訪れてみてはいかがだろう。

ちっちゃなクレープ屋さん
所在地:岩手県大船渡市盛町町11-8 
電話番号:090-8780-4744
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜不定休
http://crapeya.jugem.jp/

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