世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり

大船渡市郊外の碁石海岸にある「世界の椿館・碁石」では、例年1月から4月の椿の開花期に合わせて「つばきまつり」を開催。2012(平成24)年で15回目を迎える恒例の祭りとなっている。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり

2012(平成24)年は厳冬により、例年よりも1か月遅れて2月12日から4月15日の開催となった。市内には各地につばきまつりのポスターが掲示され、市内はもちろん、全国から観光客が訪れて、震災後一番のにぎわいを見せている。祭りは期間中毎日継続されるもので、特に大きなイベントが催されるものではないが、期間中の週末にはミニコンサート、押し花や寄席上の体験イベント、「椿クレープ」の出張販売などが行われる。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり

取材に訪れたのは開花のピークとなっていた3月初旬の平日。温室内にある世界13か国、約600種類の椿はおよそ8割が開花し、色とりどりに美しさを競っていた。温室に入るとふんわりと優しい香りが漂い、目の前には色とりどりの花を付けた“椿の森”が現れる。私達日本人にとって「椿」のイメージと言えば淡い紅色だが、日ごろよく目にする紅色で一重咲きの椿は、椿の原種にあたるカンツバキ、ヤブツバキなど。しかし、それ以外にも、世界にはさまざまな色や形の椿が存在するそうだ。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり

ここに展示されている椿の内訳は、「原種」と呼ばれる野生種が和種5種類、洋種20種類。それを園芸用に改良した「園芸種」となれば、和種460種類、洋種115種類にもなる。その割合を見ても、いかに椿の花が日本人に愛されてきたかが分かる。冬によく見るサザンカや、日本茶や紅茶の原料となるチャノキもツバキ科ということだ。園内を散策していると、同じ椿でもずいぶんと枝ぶりや幹の色、花の付き方が違うことに気づく。こうして一度に多くの椿の開花を見られるのも、温室内で管理されているからこそ。珍しい椿としては、椿の原種にあたるものの一種「金花茶」があるそうだが、これは30年ほど前に中国で発見され「幻の椿」などと話題になったもので、温室内にも数本植えられており、ちょうど開花期を迎えていた。園芸種のような派手さは無いが、上品な淡い黄色の花が下向きに咲き、なんともはかなげである。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり
温室内に咲く世界の椿は、それぞれの気候や土壌に合わせるためか多くが鉢植えにされており、枝の剪定、咲き終えた花の摘花など、隅々まで手入れが行き届いているため野生の椿と比べても一皮剥けたような美しさがある。通常であれば朽ちた花や風雨で傷ついた花も交じってしまうので、これほど美しい椿の森を楽しめるのも、温室ならではの魅力だろう。この椿館も3.11震災の際には損壊被害があり、何よりもその後の2ヶ月にわたる断水で苦難を強いられたそうだが、思い切った剪定を施して乾燥に耐え、1年後には美しい花を咲かせた。その生命力のたくましさは、大船渡の人々にとっても大きな励みとなっているようだ。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり
なお、「世界の椿館・碁石」の入館料は季節ごとに変動し、1月からの開花期の入館料は大人500円、小中学生300円などとなる(開花していない時期は大幅に割引される)。高く感じる人もあるかもしれないが、これほど手入れが行き届いていることを考えればむしろリーズナブル。チケットを購入する際には「共通券にしますか?」と聞かれるが、これは歩いて1分ほどの場所にある「大船渡市立博物館」との共通入館券のこと。わずかなプラス額なので、共通券を選ぶのが賢明だ。

色とりどりの椿が咲く温室内は、さながら“桃源郷”の雰囲気。特に写真撮影を楽しみたい人にとっては理想的な環境だろう。「つばきまつり」期間中には観光バスも多く訪れ混み合うので、できれば平日に訪れて、ゆっくりと椿の奥深さ、美しさを堪能してみたい。

世界の椿館・碁石 第15回つばきまつり
所在地:岩手県大船渡市末崎町字大浜280-1 
電話番号:0192-29-4187
開催期間:2012(平成24)年2月12日~4月15日
営業時間:9:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は火曜日)
http://www13.ocn.ne.jp/~goishi/

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