相馬野馬追2013 観戦レポート

南相馬市を中心に相馬市、双葉郡に至る旧相馬藩で、一千有余年の歴史を誇る夏のイベント「相馬野馬追」。国の重要無形民俗文化財にも指定されている。
2012年に引き続き、今年も取材に行ってきたので、その様子を紹介しよう。

■1日目―出陣式(相馬小高神社)

相馬野馬追

出陣式は「相馬中村神社」、「相馬太田神社」、「相馬小高神社」の各妙見神社で行われる。訪れた「相馬小高神社」には小高郷(南相馬市小高区)、標葉郷(浪江、双葉、大熊町)の武者が集結。

相馬野馬追

厳かな雰囲気の中、螺役が高らかに螺を吹き出陣式が始まった。原発事故により、いまだに避難生活が続く小高郷と標葉郷。各郷代表による挨拶で標葉郷代表の「今年も故郷からの出陣は叶わなかったが、またいつかは・・・」という言葉には考えさせられるものがあった。

■1日目―宵乗り競馬

相馬野馬追

その後、車で「雲雀ヶ原祭場地」へ向かい、明日の甲冑競馬の前哨戦ともいえる「宵乗り競馬」を観戦した。

相馬野馬追

馬場清め式の後、馬場を陣羽織、野袴姿の騎馬武者が颯爽と走り抜けていく。間近を駆けていくその姿についつい見入ってしまった。また、武者の中には女武者の姿も見られ、鮮やかな陣羽織で男武者と競い合う姿が印象的だった。

相馬野馬追

1日目は、この後軍者会が行われ、明日の本祭りに備える。

 

 

■2日目―お行列

相馬野馬追

2日目の本祭りは、数百騎に及ぶ騎馬隊が「雲雀ヶ原祭場地」を目指す「お行列」からはじまる。1騎づつ名前が呼ばれ、”戦場”に向かい、目の前を進む姿は圧巻であった。

相馬野馬追

行列の中には、若い女性や子供の姿も目立った。こうして、次の世代に伝統が引き継がれているのが、野馬追が1000年も続いてきた要因なのだろう。

 

■2日目―甲冑競馬&神旗争奪戦

行列が雲雀ヶ原祭場地に到着すると、野馬追のメインイベント、甲冑競馬と神旗争奪戦が始まる。

相馬野馬追

白鉢巻を締めた若武者たちが、旗さし物をなびかせながら行う甲冑競馬。昨日も宵乗り競馬とはうって変わり、勇壮な武者が一団となり駆け抜けていく。中には落馬してしまうものもいるほどの迫力で、その姿は、まさに戦場を駆ける武者そのものだった。

相馬野馬追

そしていよいよ、最大のイベントである神旗争奪戦がはじまる。
花火と一緒に空高く打ち上げられた赤、青、黄色のご神旗が、ゆっくりと舞い降りてくると、騎馬武者が一斉にご神旗めがけて集まってくる。

相馬野馬追

甲冑競馬で1位になった者と、神旗争奪戦でご神旗をとった騎馬武者は誇らしげに、本陣山の羊腸の坂を一気に駆け上る。この時の観客の喝采は、最高の栄誉になるのだろう。

 

 

■3日目―野馬懸

相馬野馬追

今回は見ることができなかったが、3日目は、小高神社にて野馬懸が行われる。
野馬懸は、白装束の御小人と呼ばれる物たちが素手で荒馬を捕えて神前に奉納する、昔の名残りをとどめる唯一の神事だ。

 

■野馬追観戦を終えて

東日本大震災により、存続が危ぶまれてから早2年。今年の参加騎馬数は、震災の影響から復活した昨年の386騎をさらに上回り、410騎にのぼった。
400騎以上の騎馬武者が集う、壮大な神事である「相馬野馬追」。その姿はまさに「現代に蘇る戦国絵巻」と呼ぶに相応しいものだった。
一度見た人は、おそらく「もう一度見に来たい」と感じることだろう。写真ではとても伝えきる事のできない1000年以上続く伝統の祭りの雰囲気を、是非直接味わってみてはいかがだろうか。

相馬野馬追2013 観戦レポート
所在地:福島県南相馬市 
http://www6.ocn.ne.jp/~nomaoi/

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